2024年3月5日
(1)還付申告は後からでもOK
所得税の確定申告期限は、3月15日ですね。
でも、還付申告の場合は、期限を過ぎても問題が無い場合があります。
次のような場合には、確定申告をすることで、所得税の還付を受けられる場合があります。
・医療費を多額に支払った場合の医療費控除
・マイホームを取得した場合の住宅ローン減税
・ワンストップ申請を忘れたふるさと納税
所得税の還付申告を受ける場合は、3月15日を過ぎても還付は受けられます。
還付申告の場合は延滞税等のペナルティーがありませんから、自分のタイミングで申告してかまいません。
申告が遅くなれば、還付金の受け取りが遅くなるということはありますが。
なお、65万円の青色申告特別控除を受ける場合は、期限内申告が条件ですから、還付でも3月15日までに申告しましょう。
(2)消費税の申告期限は3月31日
所得税の申告期限は3月15日ですが、個人事業主の消費税の申告期限は3月31日です。
実は、所得税の申告期限とは違うんですね。
所得税の確定申告が3月15日に間に合わなかった場合は、所得税は期限後申告となってしまいますが、3月31日までに消費税と合わせて申告すれば、消費税は期限内申告になります。
期限内申告であれば、消費税だけは4月引き落としの口座振替も利用可能です。
また、インボイスの開始に合わせて登録事業者になった場合は、消費税の確定申告が必要になります。
登録だけして申告が必要だと認識していない個人事業者が多いと聞きますが、3月31日までであれば期限内申告が可能ですよ。
(3)所得税の分割納付
所得税の納税額が思ったより高額の場合は、分割納付が可能です。
口座振替にしていれば、4月20日頃に半分、残りの半分を5月31日引き落としにすることができます。
5月31日の引落額は、第3期分の所得税額の半分以下であれば好きな金額を設定することが可能です。
現金納付やペイジー納付の場合は、3月15日と5月31日の分割納付になります。
なお、5月31日の延納分は、利息の対象となりますのでご注意を。
とは言ってもこの低金利の時代であれば、延納分が約50万円以下であれば、利息の対象とはなりません。
50万円を延納にして、残額を4月の口座振替にすることで、追加負担無しで分割納付が可能です。
この時期は、固定資産税や自動車税の納税もあり、出費が多い時期ですので、納税の時期を分散することが可能です。
くれぐれも残高不足で振替不能にならないようにしましょう。
引き落としができなかった場合は、3月16日に遡って延滞利息が計算されることになりますよ。
(M.H)
※内容につきましては、記載日現在の法令に基づき、一般的な条件設定のもとに、説明を簡略しております。実際の申告の際は、必ず、税理士又は税務署にご相談ください。