粗利(あらり)の検証|仙台市の税理士・ひなた会計事務所

2005年5月9日

 今の会社の経営状態がどうなっているのか、売上は上がっているけど、はたして効率よく利益がとれているのか、と心配になっている社長さんもいますよね。

 ここでは、損益計算書にでてくる、売上総利益を使って会社の経営状態を知る方法を紹介します。


(1)売上総利益率

 売上総利益率=売上総利益(粗利)÷売上高×100

売上総利益率は、売上に対して粗利が何%とれているのか、を知ることができます。 粗利は単純に、売上高から仕入等にかかった原価部分を差し引いて出た利益をいいます。

 原価を可能な限り抑えることが、利益計上の第一歩になります。しかし、そう簡単にはいきません。物品販売業の場合は、一つ一つの仕入単価によって原価が大きく左右されますし、製造業の場合でもモノを作るためにかけた材料や人件費などによって原価が左右されることになります。

 人件費や会社の光熱費などの会社をやっていく上で必要な経費を、売上総利益でカバーできれば、会社が赤字になることはありません。そういう意味でも、売上総利益率が大きく変化していたら原因を探して把握しておかなければなりません。 

 もし、売上総利益率が低下していたら次の原因が考えられます。

・商品が売れなくて、やむを得ず売価を下げたのか?
・利益がとれない商品の売上割合が増えたのか?
・仕入単価が上がっていないか?

 現時点でいろいろなケースを考えて、利益率低下は一時的なものなのか、回復する見込みがあるのかどうかを把握し、対策することが大事です。利益確保のために、どのような商品をどのくらい仕入れるかを練り直したり、場合によっては仕入先を見直すことも必用になってきます。


(2)売上高営業利益率

 売上高営業利益率=営業利益÷売上高×100

 売上高営業利益率は、売上高に占める営業利益の割合をいいます。営業利益とは、売上総利益から人件費などの営業活動にかかった諸経費を差し引いて残った利益をいいます。

 この比率が低下した場合、売上総利益率の低下以外で考えられる原因は、経費の比率が高まっていることしか考えられません。

 いくら売上総利益率が良くても、人件費が売上増加に結びついていなかったり、ムダな経費が多かったりすると利益が減り、営業利益率も下がってしまいます。


 以上の説明からも分かるように、利益率は高ければ高いほど良いことになります。この比率を、本年度、昨年度、一昨年度と比べて、その推移をチェックし、前年より下がることのないようにしていかなければなりません。

 これから試算表を見るときは、利益の数字だけに注目するのではなく、ちょっと電卓をたたいて、会社の経営状態も把握しておきましょう。



(Y.C)



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