免税事業者への取引変更は下請けいじめ|仙台市の税理士・ひなた会計事務所

2022年6月3日


(1)2023年10月インボイス制度開始

 消費税の課税取引を行った場合は、事業者は取引の相手方に求められた場合は、登録番号等の法令で定められた事項が記載された「適格請求書」を発行しなければなりません。

 登録番号は、税務署に申請して発行してもらいます。

 適格請求書は、消費税の課税事業者のみが発行できます。

 適格請求書を発行した事業者は、控えを保存する義務があります。

 適格請求書を受け取った買い手側の事業者は、消費税の納税額の計算をする際、保存してある適格請求書に記載された消費税額を、納税額から控除することができます。


(2)免税事業者への消費税は自己負担

 消費税の免税事業者は、登録番号がないので適格請求書を発行できません。

 登録番号がない請求書では、消費税の納税額から控除できません。

 控除ができないということは、免税事業者への支払分の消費税は自分で負担することになるわけです。

 自己負担は嫌だからと、免税事業者へ消費税相当分の支払をしない、免税事業者との取引を止めようと考える会社が出てきそうですが、場合によっては下請けいじめと指摘される可能性が出てきます。


(3)消費税分の支払をしない

 取引相手が免税事業者とは知らず、登録番号のない請求書を受け取って初めて免税事業者であることを知ったとします。

 消費税分を負担するのは嫌なので、消費税相当額を減額して支払いたいですね。

 免税事業者であることを理由に、消費税相当額を支払わないのは下請法違反になります。


(4)契約内容の交渉に応じない

 今の下請けとの契約が免税事業者であることを前提に締結されていたとします。

 今後のことを考えて、取引先に課税事業者なるよう要請しました。

 要請に応じて免税事業者から課税事業者になりました。

 ココまでは問題ありません。

 課税事業者になったということで、契約内容の見直しを依頼されましたが拒否しました。

 契約見直し交渉に応じず、一方的に取引を継続すると、下請法違反になる可能性があります。


(5)免税事業者との取引打ち切り通告

 取引先の免税事業者に課税事業者になるよう要請しました。

 ココまでは問題ないですね。

 しかし、その要請文に課税事業者にならない場合は取引を打ち切りますや、消費税相当分を減額しますというように、一方的に通告しました。

 一方的な通告は独禁法上問題になる可能性がありますので、必ず交渉を行うようにしましょう。

 対等な交渉の結果、価格据え置きになることは問題ありません。

(M.H)

※内容につきましては、記載日現在の法令に基づき、一般的な条件設定のもとに、説明を簡略しております。実際の申告の際は、必ず、税理士又は税務署にご相談ください。


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