保険と消費税|仙台市の税理士・ひなた税理士法人
2010.9.3
(1)受取保険金
保険事故が発生したり、満期となった場合に、保険会社から保険金が支払われます。受け取った保険金は、生命保険、損害保険を問わず、消費税の課税対象外となり、消費税はかかりません。
保険だからといって、非課税として処理しないように注意してください。
(2)支払保険料
保険契約を結べば、保険料を保険会社に支払うことになります。支払った保険料は、消費税では非課税となり、消費税はかかりません。
解約や減額等の理由により、支払済みの保険料が払い過ぎということで、保険会社から戻ってくることがあります。支払った保険料の戻りですから、仕訳は、次のようになります。
(借方)現金預金 ×× (貸方)保険料 ××
(3)処理ミスによる消費税の増加
保険料の戻りを、入金があったということで、貸方を「雑収入」としてしまう場合があります。保険料であれば経費の減、雑収入であれば収入の増ということで、どちらも利益の額に変動はありません。
しかし、雑収入とした場合に、消費税の処理を非課税としてしまうと、余分な消費税の納税額が発生する可能性があります。消費税では、非課税売上の割合が、全収入の5%超の場合には、消費税の計算方法が変わって、納税額が増える仕組みになっています。
戻った保険料の金額が大きい場合には、計算方法が変わってしまう可能性がありますので、保険料の戻りを非課税の雑収入としないように注意してくださいね。
なお、今回の説明は、保険料全額を経費処理できる保険に限定しています。保険によっては、一部の保険料を保険積立金などの資産として計上しなければいけない保険もあります。資産計上が必要な保険の場合には、顧問税理士にご相談ください。
(M.H)