損しないための最新中間申告術|仙台の税理士ひなた税理士法人
2006.6.6 2026年8月18日更新
音声解説
(1)消費税等の中間申告
1年決算の場合、直前の課税期間にあたる前期の消費税等の年税額のうち、国税部分が48万円を超える場合には、当期に中間申告をしなければなりません。
地方消費税を含めるとこの基準額は約61万5000円となります。
申告期限は、決算開始から8ヶ月後になります。
つまり、3月決算の場合には、11月30日が期限になります。
中間申告で納税する額は、原則として前期の確定消費税額と地方消費税額にそれぞれ6を掛けて12で割った金額になります。
1年決算であれば、当期の売上に関係なく、原則として前期の納税額の半分になります。
納期限も申告期限と同じく、決算開始から8ヶ月後です。
(2)決算時の処理
決算の時には、まず中間申告をしたかどうかに関係なく、1年分の消費税等の税額を計算します。
この年税額から、中間納税額を控除した金額を、決算時に納付することになります。
結果的に、中間申告は決算で納めるべき消費税等の前払いをしていることになります。
なお、1年分の消費税等を計算した結果、中間納税の金額を下回った場合には、その下回った金額は税務署から還付されます。
(3)仮決算による中間申告
中間申告の時点で今期の売上の減少が明らかな場合や、大規模な設備投資をした場合には、中間申告で納付する税額を減らすことやゼロにすることもできます。
決算開始から6ヶ月間を一つの決算期とみなして仮決算を行い、その実績に基づいて中間申告を行うことが認められています。
仮決算を行う場合は、必ず期限内に中間申告書を提出することを忘れないでください。
期限までに提出がなかった場合、前期の実績に基づいた半額の金額で自動的に納税義務が確定するみなし申告となります。
油断していると、知らないうちに延滞税がかかることになります。
(4)課税期間の短縮
法人税の決算期に関係なく、消費税独自の決算期を定めることが可能です。
税務署に課税期間特例選択・変更届出書を提出すれば、3ヶ月ごと又は1ヶ月ごとに区切って確定申告をすることができます。
この仕組みは輸出免税などで消費税の還付を早く受けたい場合によく利用されます。
この課税期間を短縮した場合には、原則として中間申告は不要になります。
(5)前期の年税額が大きい場合
消費税等は預り金の性格を有しているため、前期の税額が大きい場合は、年1回ではなく、年3回や毎月の中間申告が必要になります。
基準となるのは前期の国税部分の金額です。
前期の年税額が国税部分で48万円を超え400万円以下の場合は、年1回の中間申告となります。
納付額の目安は前期の年税額に6を掛けて12で割った金額です。
前期の年税額が400万円を超え4800万円以下の場合は、年3回の中間申告が必要になります。
納付額の目安は前期の年税額に3を掛けて12で割った金額です。
前期の年税額が4800万円を超える場合は、毎月である年11回の中間申告が必要になります。
納付額の目安は前期の年税額に1を掛けて12で割った金額です。
(6)キャッシュレス納付の推進とダイレクト納付による予納
近年、国税庁はキャッシュレス納付を強力に推進しています。
その一環として、インターネットを利用した国税電子申告・納税システムであるe-Taxを通じて預貯金口座から自動的に引き落としを行うダイレクト納付を活用した予納制度が利用できるようになっています。
これは、将来の中間納税や決算時の確定申告に向けた税金を、納期限前に少しずつ分割して前払いできる制度です。
中間申告や決算時に高額な税金を一度に納める資金繰りの負担を、毎月や毎週などの任意のタイミングで平準化できるメリットがあります。
手続きとしては、事前に税務署へダイレクト納付の利用届出書を提出し、e-Tax上で引き落とし日や金額を都度設定、または定期的に設定するだけで、手数料無料でキャッシュレス納税が可能です。
資金繰りの安定化のために、このような最新の納付手段を活用することも検討してみてください。
(M.H)
※内容につきましては、記載日現在の法令に基づき、一般的な条件設定のもとに、説明を簡略しております。実際の申告の際は、必ず、税理士又は税務署にご相談ください。
