紹介料を経費にするためのポイント|仙台市の税理士・ひなた税理士法人
2005年10月5日
2026年1月18日更新
(1)紹介料は交際費か
お客さまを紹介してもらったお礼として「紹介料」を支払うケースはよくあります。
ただし、紹介料の取り扱いを誤ると交際費と判断される可能性があり、交際費の総額によっては一部が損金不算入となり、結果として税負担が増えてしまいます。
でも一定の要件を満たせば「販売手数料」などの通常の経費として処理でき、交際費扱いを避けられます。
(2)情報提供が業務といえるか
不動産仲介業者のように、紹介そのものが本業の業者に支払う仲介手数料は、交際費には該当しません。
一方、一般の顧客や取引先がついでに紹介してくれた場合は、後述の要件を満たす必要があります。
不動産業者が仲介した不動産のリフォームを建設会社に紹介して紹介料をもらった場合は、リフォームの紹介は本業ではありませんので、要件を満たさない場合は交際費と判断される可能性があります。
(3)紹介料の支払い基準を事前に公表しているか
本来は契約書を交わすのが理想ですが、紹介キャンペーンなどでは全員と契約書を作るのは現実的ではありません。
そのため、税務上は事前に支払い基準を公表していればOKとされています。
公表方法の例としては、チラシや広告、ダイレクトメールやメール、また店舗や事務所での掲示やWebサイトでの明示でも大丈夫です。
事前の公表内容については、後日の税務調査で提示できるように、資料やデータを保存しておくことが重要です。
口頭説明だけでも形式上は可能ですが、税務調査で証明できないためお勧めしません。
(4)支払額が妥当か
紹介料の金額は、内容に照らして妥当である必要があります。
紹介料を払った結果、赤字になるような設定は注意が必要です。
相手によって金額を変えることは避けるべきです。
契約額の◯%方式はOKです。
1,000円未満切捨てのように、端数処理も合理的であれば問題ありません。
(5)取引先の「従業員」ではないこと
自社の従業員が自社を紹介して手数料を受け取ると、これは交際費扱いになります。
従業員が自社の利益のために動くのは当然なので、税務上は「謝礼」とは認められないためです。
ただし、取引先の従業員が自社以外を紹介した場合は交際費に該当しません。
(6)紹介内容の明確化と業務完遂
契約書や書面で、どのような紹介を受けるのか、成約した場合にいくら支払うのかを、事前に明確にしておく必要があります。
また、成約に至っていない段階で紹介料を支払うことは認められません。
必ず成約分のみを支払う形にしてください。
(7)紹介料を受け取った側の税務
紹介料を受け取った側は、法人であれば収入に計上します。
個人であれば原則として所得税の課税対象です。
「ちょっとしたお礼だから…」という理由で申告しないのはアウトです。
紹介料を受け取ったら、必ず申告が必要であることを相手に伝えておきましょう。
紹介料は、扱いを間違えると交際費になり、税負担が増える場合があります。
しかし、上記の要件を押さえておけば、通常の経費として処理でき、税務リスクも大幅に下がります。
(M.H)
※内容につきましては、記載日現在の法令に基づき、一般的な条件設定のもとに、説明を簡略しております。実際の申告の際は、必ず、税理士又は税務署にご相談ください。
