配偶者控除と配偶者特別控除|仙台市の税理士・ひなた税理士法人
2025年5月18日更新
2004年1月5日
(1)配偶者控除
配偶者の給与収入が年間123万円以下の場合は、38万円の配偶者控除が適用されます。
配偶者が70歳以上の場合は、控除額が48万円に増えます。
配偶者の収入が年金の場合には、年金収入が158万円以下であれば、配偶者控除の対象です。
なお、配偶者の年齢が65歳未満ですと、配偶者控除が適用できる年金収入の上限は108万円です。
収入が給与や年金以外の場合は、配偶者の所得が58万円以下の場合に控除が受けられます。
所得とは、収入から経費を引いた金額です。
事業を行っている場合や家賃収入がある場合は、収入から経費を差し引いた利益額で判定してください。
青色申告であれば、さらに青色申告特別控除を引いた金額で判断します。
ただし、納税者本人の所得が900万円を越えると控除額が段階的に減額されて、1,000万円を越えると配偶者控除はありません。
給与収入ですと1,095万円を超えると減額され、配偶者控除がなくなるのは1,195万円を越えた場合です。
(2)配偶者特別控除
配偶者の所得が58万円を越えても、配偶者特別控除が適用できます。
しかも所得95万円までは、配偶者控除と同じ38万円が控除されます。
これを給料にすると、給与収入160万円以下が38万円の配偶者特別控除の対象です。
160万円を越えても、給与収入201万円以下であれば、所得に投じて段階的に逓減しますが、配偶者特別控除は受けられます。
また、配偶者控除同様、納税者本人の所得が900万円を越えると配偶者特別控除額が減額し、1,000万円を越えると控除がなくなります。
(3)年収の壁
では、パートの場合、年間いくらまで働けば良いのでしょうか。
パート等の給与収入の場合は、所得税以外に住民税も課税対象です。
住民税が全くかからない年収の壁は、所得税よりも低く、給与収入110万円が上限となります。
所得税も住民税も全く課税されない基準は、110万円です。
給与収入160万円以下であれば所得税がかからなくても、翌年住民税の課税通知が届くかもしれません。
税金以外にも、給与収入が130万円を越えると健康保険の扶養から外れて、配偶者自身が国民健康保険料や国民年金保険料を負担する必要が出てきます。
配偶者の勤務先に50人超の従業員がいる場合は、106万円を越えた時点で、国保や年金を払う必要があります。
なお、配偶者手当があったり、各種控除があったり、住んでいる自治体によっては、実際に働ける金額が変わる可能性があります。
※内容につきましては、記載日現在の法令に基づき、一般的な条件設定のもとに、説明を簡略しております。実際の申告の際は、必ず、税理士又は税務署にご相談ください。