事業所税の納税義務者と税額計算|仙台市の税理士・ひなた会計事務所

2020年12月18日


(1)事業所税のあらまし

 事業所税とは、特定の市または区から課せられる税金です。

 人口30万人以上の都市等が都市環境の整備及び改善に関する事業の費用に充てるため徴収されます。

 ひなた会計事務所が所在する仙台市もそのうちの一つです。

 しかし、特定の市または区に当てはまるからといって課税対象となるわけではありません。

 ではどのような法人・個人事業主が課税対象となるのでしょうか。


(2)課税対象となる条件と計算方法

 事業所税は、期末時点で資産割若しくは従業員割のうち、どちらかが免税点を超える場合に、課税対象となり納税義務が生じます。

 免税点の基準については下記の通りです。

 資産割・・・特定の市区内の事業所等の合計床面積が1,000平方メートルを超える場合に課税対象となります。

 従業員割・・・特定の市区内の合計従業者数が100人を超える場合に課税対象となります。

 計算方法については下記の通りです。

 資産割・・・特定の市区内の事業所等の合計床面積×単価600円(仙台市)

 従業員割・・・特定の市区内の従業者給与総額×税率0.25%(仙台市)

 単価及び税率については、各市・区により異なる場合がございますので、ホームページ等での確認をお願いいたします。

 また、資産割と従業員割の両方が免税点を超える場合は、両方を計算した合計額を納税することとなります。


(3)計算の具体例

 2,000平方メートルの工場を仙台市に保有している従業員数120人の法人(従業員給与1人あたり年間300万円)

 事業所等の床面積が1,000平方メートルを超えており、かつ、従業員数が100人を超えているため、資産割と従業員割の両方を計算します。

 資産割・・・2,000平方メートル×600円=120万円

 従業員割・・・120人×300万円×0.25%=90万円

 合計210万円の納税が必要です。


(4)事業所税の延滞金について

 事業所税の納付期限は決算日から2か月以内です。

 納付期限を過ぎると税額の15%の加算金及び延滞金が徴収されることとなります。

 未納がある場合、最大過去5年に遡って徴収されます。

 今期100万円の課税対象となる事業所等を5年前に購入し、事業所税を納付していなかった場合、100万円×5年の500万円に延滞金と加算金を足した金額を納付しなければなりません。

 資産割が該当する場合は、税額が多額になりやすいため、特に注意が必要です。


(5)事務所や工場の新設時は要注意

 事業所税を課する特定の市または区は、全国に77か所あります。

 広範囲に対象の市または区がありながら、その認知はかなり低いと思います。

 支店を出した地区が対象の市または区だったという例は少なくないのではないでしょうか。

 事業所税が課せられるか、または前期と比較してどれぐらい増加するかという部分について、事業所等の新設や購入、支店を出す際にはご検討ください。

(T.C)

※内容につきましては、記載日現在の法令に基づき、一般的な条件設定のもとに、説明を簡略しております。実際の申告の際は、必ず、税理士又は税務署にご相談ください。

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