初めて消費税を納めるとき

2005年11月10日

(1)消費税の基本的な仕組み

 消費税の納税は、売上等でお客さんから預かった消費税から、仕入や経費等の支払に含まれる消費税を控除したあとの残りの消費税を、税務署へ納めることになっています。 


(2)納税義務の判定

 売上が1,000万円を超えた場合には、その2年後の分から消費税を納めることになります。つまり、2年前の売上が1,000万円を超えるかどうかによって、今年の消費税の納税義務があるかどうかを判断します。

(3)免税事業者から課税事業者になった場合

 前期に消費税の納税義務がなかった事業者(以下「免税事業者」という。)が、今期に消費税を納める事業者(以下「課税事業者」という。)となった場合には、前期末に所有していた棚卸資産について、消費税の調整をする必要があります。
 
 前期末に所有していた棚卸資産分の消費税を、今期の消費税の納税額から控除することになります。例えば、前期末に、105万円(税込)の棚卸資産があった場合には、105万円×5÷105=5万円の納税額が減ることになります。
 
 翌期に消費税の納税義務があるかどうかは、(2)から既にわかっていますので、免税事業者であるときに、商品を多めに購入しておけば、翌年の消費税を減らせる結果となります。ただ、在庫は、通常、利益になりますので、その分、法人税の負担が増えることになりますから、消費税の軽減以上に、法人税の負担が増えることのないよう、注意が必要です。
 
 なお、以前に課税事業者であった期間がある場合には、免税期間中に仕入れた棚卸資産についてだけが控除の対象となりますので、いつ仕入れたものかがわかるように、きちんと明細に記載しておく必要があります。


(4)課税事業者から免税事業者になった場合

 (3)とは逆に、課税事業者から免税事業者になる場合には、課税事業者である期の末日に所有している棚卸資産の分の消費税は、納めるべき消費税から、控除できないことになります。
 
 期末に商品を大量に仕入れても、消費税の軽減にはつながりませんので、やはり、消費税の納税のことも考えた、計画的な仕入が必要になってきますね。


(5)簡易課税を選択している場合

 (3)の場合も(4)の場合も、簡易課税制度を選択している場合には、棚卸資産の分の消費税について、考慮する必要はありません。簡易課税制度は、売上のみで、納税額を計算する制度ですので、仕入れた分の消費税については、納税額に影響してこないんですね。



(M.H)



※内容につきましては、記載日現在の法令に基づき、一般的な条件設定のもとに、説明を簡略しております。実際の申告の際は、必ず、税理士又は税務署にご相談ください。

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